「ウルトラマンレオ」放送終了から5年がたった1980年に、久しぶりの特撮作品として制作されたのが、「ウルトラマン80」なのです。

第3期ウルトラマンシリーズの作品として制作され、当時人気を博した学園ドラマの要素も取り入れられ、怪獣を生み出す人間の邪悪な心をただすことがこの作品のコンセプトです。

主人公は矢的猛という人物で、桜ヶ丘中学校の教師として赴任してきたが、実は怪獣復活の調査のためM78星雲光の国から派遣されたウルトラマン80なのです。

5年ぶりに出現した怪獣を倒してから、猛は地球防衛軍の極東エリア・UGMのオオヤマキャップのスカウトを受けて、UGMに入隊することになりました。

最初は教師とUGM隊員の2足のわらじを履いて活動していましたが、途中から教師の職を辞め、怪獣に立ち向かうようになりました。ストーリーの終盤ではシリーズ初の女性戦士・ユリアンも登場し、2人での作戦も描かれるようになりました。

ウルトラマン80は当初、ウルトラ兄弟の候補生として描かれていて、地球での活躍により兄弟入りができるかどうかという設定がありました。

地球を去ってからは実際に兄弟の一員になったかどうかは描かれていませんでしたが、後の作品で兄弟の一員として扱われています。

アクロバティックな跳躍と多彩な光線技で怪獣を倒し、その際は他のウルトラ戦士の助太刀はなく、ほぼ1人で倒しています。

ユリアンには「もし自分がやられたら代わりに地球を守ってくれ」といっていましたが、プラズマとマイナズマとの戦いで敗北寸前の時にユリアンに助けられ、辛勝しています。

変身する際はブライトスティックを使い、「エイティ!」と叫んで変身し、そのシーンは光の渦から登場するパターンと、巨大化して変身するパターンの2通りあります。

80の必殺技はサクシウム光線で、左腕を上に、右腕を横に伸ばした後、L字型に腕を組んで光線を放ちます。最も得意とする光線技で、エネルギーを調節することで爆破または炎上といった効果を発揮します。左右どちらの腕からも発射することができ、赤外線を含むサクシウム光線Bタイプというバリエーションもあります。

80の腹部にはバックルがついていて、このバックルからはバックルビームという光の矢を放つことができます。無数の光の矢を放ち、一点に集中させて貫通させる技で、サクシウム光線がきかない怪獣に対して使用することが多いです。

ウルトラアローショットという連射可能な光線技もあり、敵にダメージを与える攻撃のほかに、強化すればガルタン大王の刀を破壊しました。

両目からはウルトラアイスポットという光線技を出すことができ、ダメージを与える熱線タイプと凶暴化した敵をおとなしくさせる還元光線タイプがあります。

合体怪獣プラズマ・マイナズマと戦ったときには光線技がきかず苦戦しましたが、現れたユリアンとともに、合体技のダブルパワーを使用し、体当たりをしたことで両怪獣を倒しました。