「ウルトラマン」では今でも人気を得ている怪獣や宇宙人が登場しましたが、「ウルトラセブン」でも同様の怪獣・宇宙人が登場しました。

そのうちの1体である怪獣として、宇宙怪獣エレキングがいます。黄色地に黒模様の体、とても長い尻尾、本来の動物の目の位置にある角が特長です。

当初は白地に黒という体の模様で設定されていましたが、撮影中に白が黄色に変化した結果、現在に至るまで黄色地に黒という体が定着しました。

「ウルトラセブン」第3話に登場したエレキングは、ピット星人が操る生物兵器として登場し、木曽谷の吾妻湖で育てられていました。

ピット星人の危機に赤い閃光とともに巨大化し、体表からは電気ショック、口の発光部分からは放電光線を放ちます。

カプセル怪獣ミクラスと戦い、一時は劣勢になるものの、尻尾を巻きつけて電気ショックを与えることでミクラスに勝ちました。

その後のセブンとの戦いでは、同様の攻撃方法をするも致命的なダメージとはならず、エメリウム光線で両方の角を破壊され、アイスラッガーで尻尾・胴体・頭を切られて爆発しました。

後のシリーズ作品では、まず「ウルトラマンタロウ」第28話でエレキングが復活します。月光怪獣再生エレキングとして、月光の力で復活したという設定になり、月光を浴びた角が実体になっているため、月の出ていない時間帯には活動できません。

電気ショックはなくなり、口から火炎放射を出すなど、攻撃方法はセブンと戦ったときと異なっています。月を見て踊りだすなどコミカルな一面を見せますが、タロウとの戦いではウルトラチェーンで角を引き抜かれ、大量の泡を吹きながら倒れました。エレキングが二度と復活しないようにするため、タロウは角を月に納めました。

「ウルトラマンマックス」第2・27話でもエレキングが登場し、体色は白で両手に2本ずつ爪が生えていて、放電竜という別名があります。

第2話ではOL・葉山美宇を陰で操り、街の電気を吸い取る悪事を働き、マックスを光弾や尻尾の攻撃で苦しめるも、角を切られてマクシウムカノンで倒されました。

第27では電気ではなく人間の脳波を吸収して成長し、ピット星人によって複数の幼体が持ち込まれました。2体が巨大化し、1体はDASHの戦闘機の攻撃で敗れ、もう1体はマックスに宇宙に投げ飛ばされ、マクシウムソードで裁断されて爆発しました。

「ウルトラマンメビウス」では、マケット怪獣リムエレキングが登場します。姿や形はエレキングと近いですが、大きさは人間の赤ん坊ぐらいしかなく、名前の「リム」は「リミテッド」という言葉からきています。

マケット怪獣ミクラスに電撃能力を追加するため、過去のアーカイブドキュメントからデータを引き出すも、ミクラスの記録にエレキングと戦ったトラウマがあったため、エレキングのデータを拒絶したことでリムが実体化しました。

出現中はコンセントに尻尾を差して電気を補充し、登場後はGUYSのマスコットキャラクターに採用され、時々現れては隊員と戯れています。